フランセスコ・バニャティの経歴
2022年シーズンのMotoGPでは、ドゥカティが全20戦のうち12戦を制するなど圧倒的な強さを発揮、ドライバー、チーム、コンストラクターズの3冠を達成しました。
そんなドゥカティの躍進の中でも、圧倒的な存在感を発揮していたのがチャンピオンに輝いたフランセスコ・バニャティでした。
シーズンで7勝を記録するなど、2022年シーズンは彼にとってもキャリアハイとも言える結果を残すことに成功しました。
そんなフランセスコ・バニャティのライダーとしての経歴は、ミニモトからスタートします。
2009年にはミニGPチャンピオンシップを獲得するなど、早い段階からその才能を発揮、注目を集めていました。
2013年にMoto3に参戦、ルーキーながら期待を集めましたが、じつはこのシーズンでは一度もポイントを獲得することができず、彼にとっても周囲にとっても「期待外れ」な1年となりました。
輝かしい彼の経歴の中で、この2013年はかなり特殊な1年と言えるでしょう。
しかし、翌年2014年から本来の能力を発揮しはじめたのが成績を残しはじめます。
2014年の後半こそスランプに陥ってなかなかポイントを獲得できないなど苦労した面も見られますが、2016年シーズンから軌道に乗りはじめ、2017年からはMoto2に参戦、2017、2018年と安定した成績を残して2019年からいよいよMotoGPに参戦することになりました。
最高峰のMotoGPで初勝利を飾ったのは、2021年シーズンです。
これがひとつのきっかけになったらしく、シーズン終盤の6戦で3勝するなど完全にひと皮むけた状態になり、トップライダーの仲間入りを果たすことになりました。
そして2022シーズンでの大躍進、チャンピオン獲得し、名実ともに現代最高のライダーの一人であることを証明したことになります。
バニャイアのライディングスタイル
バニャイアのライディングスタイルに関してはよく「ホルヘ・ロレンソに似ている」との評価を聞きます。
この点はロレンソ自身も認めているなど、多くの関係者の間で共有されている評価のようです。
しかし決してロレンソの亜流というわけではなく、彼ならではの個性があちこちに見られると言います。
マシンの性能を極限にまで引き出す能力に長けているとも評価もあり、現在所属しているドゥカティのマシンとの相性もよいらしく、それが2023年シーズンの躍進に結びついているとの意見も見られます。
性格面については、「普段はおとなしい、でもレースの時になるとかなりワイルドな面を見せる」という性格面の評価が聞かれます。
読書が趣味とも言われており、内面的な面を持ち合わせているようです。
普段は闘志を内に秘め、レースの時に表に出すタイプなのでしょう。